私がある会社に入社したのは18歳、
高校を卒業してすぐの春でした。
その後、まさか36年も働くことになるなんて、
当時の私は想像もしていませんでした。
一応、面接のときは「定年まで働けますか?」なんて質問もされたけど
時はぎりぎりまだ昭和。
『寿退職』とか、
『クリスマスケーキ』(女性は25歳過ぎたら売れ残り)
なんて言葉が普通の時代でしたから。
長い期間のなかではもちろん、
「もうダメかも」と思ったことも何度かあります。
今あらためて振り返ってみると、
それでも続けられた理由が、いくつかありました。
今日は、私が36年間会社員として働き続けられた理由を振り返ってみたいと思います。
「もう辞める!」と思ったことは何度もあった
36年間「一度も辞めたいと思わなかった」
・・・なんてことはありません。
少なくとも3回は、
「もう辞めてやる!」
と思ったことがありました(笑)。
いやな上司に我慢ならなかった時期。
繰り返しの仕事の中で閉塞感に悩んだ時期。
会社の将来が不安だった時期。
”長く勤める”というのは、
「何もない」36年ではありませんでした。
続けられた理由は「変化」があったから
それでも辞めずに勤め続けられた理由のひとつは
大きな環境の変化がやってきたから。
私の場合は、約7年ほどの周期でそれがやってきました。
例えば、新しい組織が立ち上がったときに
その新しいメンバーに入れてもらえたり
同じ事務ではあるけど、違う部署に異動になったり
その変化は、
新しい仕事や、新しい出会いにもつながって
勤め続けるモチベーションを上げてくれた
大事な機会だったなと思い出します。
一緒に働く人たちに恵まれたから
「辞めてやる」と思うほど
嫌いだった上司や同僚も何人かはいましたが(笑)、
振り返ると全般的には
一緒に働く人たちには恵まれていたな、と思います。
自分が目指す姿をみせてくれた最初の先輩
新人のおぼつかなさを温かく見守ってくれた上司
専門的なことや仕事に役立つ情報を教えてくれた先輩
ちょっとずつハードルを上げつつ課題を与えてくれた上司
笑顔や冗談を交えながら明るく応対しあった業者さんたち
そして年に数回集まって楽しく飲み会した同期のみんな
多くの人に成長させてもらって
今の自分があるんですよね。
新しいことに自分から飛び込んでいったから
環境が変わったり、
周囲の人に恵まれたり、
からの流れでもあるのですが
その新しい環境や、初めて一緒に働く人たち
やってみる?と任された責任を伴う仕事
アナログからデジタルへの移行にともなって
便利に使えるツールややり方を自分で考えたこと
自分が会社の中で
なんらかの役に立ちたいという意思をもって
自ら仕事の中に飛び込んでいったことは
自分自身の力にもなったし、
勤め続ける原動力にもなっていたと思います。

働きながら、自分なりの「小さな楽しみ」を見つけていったから
「仕事」にばかりモチベーションを求めていたわけではなくて
働き続けるのに自分なりの「小さな楽しみ」を
見つけたり、つくったりしていました。
例えば、通勤。
片道約30分の自動車通勤は
好きな音楽をかけてカラオケ状態。
朝は明るい曲でノリノリで気分を上げる。
嫌な事があった帰り道はシャウト系でストレス解消。
そして、持ち物。
会社でも文房具は支給されるけど、
自分のすきな筆記具や文具を自分で揃えました。
持ち替え不要で書き心地のいい
多色+シャーペンの多機能ボールペン。
メモや覚書用に愛用した、100均の表紙がきれいなリングノート。
かわいい形の付箋。
引き出しにしまった、自分だけのチョコ菓子。
「小さな楽しみ」は毎日繰り返す仕事と
家と職場の往復の単調な日々に
ちょっとした灯りをともし続けてくれていたと思います。
「お局様」になれなかったから(笑)
ひとつ、実は大きな理由だったかもと思うのが
「お局様になれなかったこと」
どういうことかというと、
まぁ入社時期はバブルだったわけですよ。
高卒だって売り手市場だったんじゃないかな。
いちおう、数年は高卒の後輩も入ってきてたけど
5年ほどした、その後はまったく
「後輩」となる新入社員が採用されなくなりました。
上の先輩は寿退職や異動でほぼいなくなり
数年下の後輩は結婚しても仕事は続けていたから
だいたい同じような年齢の同じメンバーで、
まぁ近い部署を行ったり来たりしながら
長い期間仕事を回してきたわけです。
そんなわけで「お局様」「いつまでいるの」など
肩身の狭い思いなどすることもなく
長年勤めることが出来てしまったわけです。
会社的にはあんまりよくなかったんじゃないかと思いますが
(新陳代謝とか、人的なリスク管理とか)
それは会社の考えなので、まあいいか。
「高卒だったからこそ」の36年間
18+36=。60にもなりませんね。
なぜ定年でもないのに36年かというと
50代以上のリストラがあったから。
続けることもできたけど、
私は自ら手を上げました。
会社の将来とか、自分の先のこととか、
いろいろ考えてのことでした。
全般に大学以上卒の学歴が多い会社の中で
高卒女性の事務職、というのは
「高卒だから」と言われないまでも存在を軽んじられたり、
頭数に入らないような言動をされたりと
悔しい思いをすることも、実は少なくありませんでした。
でも学歴も専門知識もなくたって
事務の仕事は社員の仕事や生活を支えることができる
そう思ってからは、
「自分にできること」をコツコツ積み重ね、
経験を重ねてきました。
その積み重ねのおかげで、
今では心の中で密かに
「私は事務のプロです」
と言えるくらいの自信を持てるようになりました。
途中で資格試験に合格したことで
自信を上乗せさせたこともあるけど
「高卒だったこと」それ自体は
マイナスなことばかりではなかったんだと思います。

この36年があって自分がここにいる
そんなこんなで
36年間働いてきて、
今思うのは、
「長く働くこと」が
大切だったのではなく、
その時その時の仕事を、
自分なりに楽しもうとしてきたこと
が、結果として36年につながったのかな、ということです。
自分はたまたま同じ会社で長く働いたけれど
「同じ会社」がいいという話ではなく
何らかの仕事や何かを「続けること」
すべてに同じことが言えるのかな、って思います。
ちなみにその会社勤めは区切りをつけましたが
まだまだ働きますよ!
目指すは生涯現役です(笑)。



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